Fedora 7 64bit版(x86_64)と32bit版(i386)のベンチマークテストによる比較(Fedora)
Fedora 7 64bit版(x86_64)と32bit版(i386)のベンチマークテストによる比較を行いました。
計算能力を測定するベンチマークでは、どれもx86_64版がi386版を上回るという結果が出ました。
円周率計算では、i386(2GB)とx86_64(2GB)で劇的な差が出ました。計算がメインのため、64bitの利点が強く出た模様です。
個々のアプリケーションについては最適化の状況によりますが、計算能力での64bitの優位性は確認できる結果となりました。
今回、検証に使用したマシンのスペックは下記の通りです。
OS | x86_64@2GB | i386@2GB |
CPU | Core2Duo E6750 (2.66GHz) |
Core2Duo E6750 (2.66GHz) |
FSB | 1333MHz | 1333MHz |
メモリ | 2GB (1GBx2) | 2GB (1GBx2) |
HDD | 300GB | 300GB |
プログラムを用いて円周率計算を行い、
小数点以下100万桁までの到達時間を表したものです。
OS | x86_64@2GB | i386@2GB |
real | <17.875 | 35.102 |
姫野ベンチマークは情報基盤センター長の姫野龍太郎氏が非圧縮流体解析コードの性能評価の為に考案したもので、
ポアッソン方程式解法をヤコビの反復法で解く場合に主要なループの処理速度を計るものです。
※このテストでは数値が大きい方が優れた結果であることを示しています。
HPLはLinpackの実装の一つで、 HPLは分散メモリ型並列計算機用のベンチマークソフトウェアであり、
ガウス消去法を用いた密行列連立一次方程式の求解における実行時間により性能を評価しています。
演算性能を示す単位として“floating operations per second”が用いていますが、
これは『1秒間に処理できる浮動小数点演算命令の数』のことで、コンピューターの処理速度の目安として用いられています。
“MFLOPS”は『1秒間に100万回の浮動小数点演算命令を行う計算速度』、
“GFLOPS”は『1秒間に10億回の浮動小数点演算命令を行う計算速度で、MFLOPSの1000倍』、
“TFLOPS”は『1秒間に1兆回の浮動小数点演算命令を行う計算速度で、GFLOPSの1000倍』となります。