演算チップとメモリがRAIDカード上に搭載されています。RAIDに必要な処理をハードウェアで行うため、 CPUパワーをほとんど消費しません。3ware Escalade 8xxx/9xxxシリーズやAdaptec AAR 2xxxシリーズなどが、この方式です。
RAIDカード上のハードウェアをいくつか省略し、その処理をBIOSやOSに肩代わりさせています。
CPUパワーをいくらか消費します。マザーボードにオンボード搭載されているRAID機能は、ほぼ全てこの方式です。
特別なハードウェアを必要としない代わりに、RAIDに必要な処理を全てOSレベルで行います。
CPUパワーをかなり消費します。WindowsやLinuxなどのOSで実現されるRAID機能は、全てこの方式です。
性能 | ハードウェアRAID ≧ ソフトウェアRAID > フェイクRAID |
---|---|
CPU負荷 | ハードウェアRAID < フェイクRAID < ソフトウェアRAID |
価格 | ハードウェアRAID > フェイクRAID > ソフトウェアRAID |
・RAIDの機能をハードウェアで実現
・性能が高い
・CPUパワーをほとんど消費しない
・価格は若干高め
Write Cacheは、RAIDに対するデータ書き込み処理の高速化を行う機能です。
一般に、ハードディスクの読み書きを行う際には待ち時間が発生しますが、
Write Cacheを用いるとデータはRAIDカード上のメモリに一時的に格納され、CPUはすぐに別処理へ移行できます。
Cacheに格納されたデータは、RAIDカード上のチップがディスクに順次書き込んでいきます。
(Write Cacheが無効になっているとディスク待ち時間のためCPUが長時間拘束され、結果、書き込み性能は大幅に低下します)
※ソフトウェアRAIDの場合は、Write Cache用領域はRAIDカード上ではなくPCのメモリ上に用意されます。
Write Cacheは非常に優れた機能ですが、一つ弱点があります。
Write Cacheにデータが残っている状態で停電にあうと、データが書き込まれず失われてしまうことがあるのです。
このデータロストを防止するには、UPS(無停電電源)が有効です。
このUPSには、2つの機能があります。
・短時間の停電なら、復旧するまでの間、PCへ電力を供給し続けます。
・長時間の停電なら、バッテリーが切れる前に、PCを安全にシャットダウンします。
・短時間の停電なら無視できる → Write Cache内のデータが失われることはない
・長時間の停電なら安全にシャットダウンできる → Write Cache内のデータは確実に書き込まれる
という上記の利点が得られます。(また、PC自体も停電に強くなるという利点もあります)
RAIDを利用する際は、UPSもあわせて利用するとより安全性が高まるといえるでしょう。